よくある病気

婦人科特有の病気があります。
女性特有の悩みがあります。

よく耳にするこれらの婦人科の病気・・・
「病院にいくのは恥ずかしい」なんて言っている場合ではありません。
女性による診察なら、安心して受けていただけるのではないでしょうか?
悩まず迷わず、是非ご相談ください。


子宮頸がん

子宮頸がんイメージ

子宮頸がんとは?

子宮は洋ナシを逆さまにしたような形をしています。
上部の広がったところが子宮体部、下部のつぼまったところを子宮頸部といいます。

子宮頸部は膣の一番奥に顔を出していて、子宮の入り口(外子宮口)があり、膣鏡を使えば直視下に観察できます。
子宮頸がんは、この子宮の入り口付近に発生します。
子宮頸がんは通常ゆっくり発育します。
がんになる前の、異形成という前がん状態の期間が長く、検診で見つかりやすいがんの一つです。

がんの診断は、細胞診(細胞を取ってきてプレパラートにのせ調べる:いわゆるがん検診)、子宮の入り口を拡大鏡で見て、どの部分に強い病があるか調べる)、コルポスコピー(子宮の入り口付近の組織を取って調べる。)で行います。

どんな症状?

初期であれば無症状です。
進行するにつれて月経以外の出血、性交時出血などが出るようになります。

高齢の方では、性交で出血するという経験が乏しく、がんが進行してから見つかるケースも多いので、普段から無症状でもがん検診は行ったほうがよいです。
高齢だから子宮がんはもう関係ないと思うのは間違いです。

子宮頸がんの病期分類

0期または上皮内がん(CIS)
0期の子宮頸がんは非常に早期のがんです。がんは子宮頸部の上皮内のみに認められます。

I期
がんが子宮頸部に限局して認められ、他へ拡がっていない状態
(ただし子宮体部浸潤の有無は考慮しません)
<<Ia期>>
組織学的にのみ診断できる浸潤がんで、肉眼的に明らかな病巣はたとえ表層浸潤であってもIb期とします。
浸潤は、計測による間質浸潤の深さが5mm以内で、縦軸方向の拡がりが7mmを超えないものとします。
浸潤の深さは、浸潤がみられる表層上皮の基底膜より計測して5mmを超えないもので、脈管(静脈またはリンパ管)侵襲があっても進行期は変更しません。
Ia1期:間質浸潤の深さが3mm以内で、拡がりが7mmを超えないもの
Ia2期:間質浸潤の深さが3mmを超えるが5mm以内で、拡がりが7mmを超えないもの
ただし子宮頸部腺がんについてはIa1、Ia2期の細分類は行いません

Ib期
臨床的に明らかな病巣が子宮頸部に限局するもの、または臨床的に明らかではないがIa期を越えるもの
Ib1期:病巣が4cm以内のもの
Ib2期:病巣が4cmを超えるもの

II期
がんが子宮頸部を越えて拡がるが、骨盤壁または、膣壁の下1/3には達していないもの
<<IIa期>>
がんは膣壁に拡がっているが、子宮頸部の周囲の組織、すなわち子宮傍組織には拡がっていないもの
<<IIb期>>
がんが子宮傍組織に拡がっているが、骨盤壁まで達していないもの

III期
がんが骨盤壁まで達するもので、がんと骨盤壁との間にがんでない部分を持たないもの
または膣壁浸潤が下方部分1/3を越えるもの
<<IIIa期>>
がんの膣壁への拡がりは下方部分1/3を越えるが、子宮傍組織への拡がりは骨盤壁にまで達していないもの
<<IIIb期>>
がんの子宮傍組織への拡がりが骨盤壁にまで達しているもの、または腎臓と膀胱をつなぐ尿管ががんによりつぶされ、水腎症や無機能腎を認めるもの

IV期
がんが小骨盤腔を越えて拡がるか、膀胱・直腸の粘膜にも拡がっているもの
<<IVa期>>
膀胱や直腸の粘膜へがんが拡がっているもの
<<IVb期>>
小骨盤腔を越えて、肺のような遠隔臓器にがんの転移があるもの

治療方法は?

手術療法、放射線療法、化学療法の3つがあります。

(1)手術療法
円錐切除術(子宮頸部を円錐状にくりぬく手術。レーザーや高周波が用いられる。早期がんの治療)
単純子宮全摘術~広範子宮全摘術(病期により、子宮だけを摘出する場合から、子宮の周囲の支持組織を広範にとる手術まであります。
一緒に卵管、卵巣も取る場合、骨盤のリンパ節をとる場合も多いです。)

(2)放射線療法
子宮頸がんに多い扁平上皮がんという組織型は放射線が有効です。
手術後の追加治療や、がんがかなり進行していて手術ができない場合に選択されます。

(3)化学療法
抗がん剤治療です。最近では子宮頸がんに有効な薬剤が開発され、放射線と同等かそれ以上の有効性が評価されています。
しかしこれ単独で治療されることはなく、手術後の追加治療として行われます。

※これらの治療法の選択は、病期、組織型、患者さんの年齢、持病などを考慮し最も有効と思われる方法が検討されます。