最近、やっとのことでこの大人気超ロングラン映画を見に行ってきたんです、一人でね。

たとえ流行遅れと言われても、今日はネタにさせていただきます!今だったらネタバレしてもいいですよね!

映画では、ご存知「煉獄さん」の人気に火がつきましたよね。男らしく爽やかで、お弁当をうまいうまいと平らげる姿、自分の役割を命をかけて全うし、潔く死んでいく高潔な姿に号泣した方も沢山いると思います。しかし、、そのような「ザ、ヒーロー」と重層する、竃炭治郎の「凄み」!!

今回私はこれにフォーカスします。

作者の天才ぶりは、炭治郎の描かれ方にいかんなく発揮されていると思います。

炭治郎が鬼によって眠らせられ、夢の中で失ったはずの懐かしい我が家に帰り着きます。幸せな家族の団欒、優しいお母さん、慕ってくる弟妹たち。。でもこれは夢なのだと気付き、早く現実に戻って鬼と戦わなければ!でも、どうすれば!?その時炭治郎を稲妻のような直感が貫きます。それは、夢の中で自分を斬ること。間違いであれば絶体絶命、けれど自分の直感を信じて、決死の覚悟で自分の首に刃を当て、自刃するのです。その瞬間現実世界に戻ることができ、鬼と戦うのですが、鬼は巧妙に何度も催眠術を投げかけてくるのです。催眠にかかるたびに凄まじく自刃を繰り返し現場に覚醒し、渾身の力を振り絞り戦い続ける炭治郎。もう壮絶の一言です。

これを見て、私は空海の「捨身誓願」を思い浮かべました。空海(幼名真魚(まお))が7歳の時、高くそびえる捨身ヶ嶽の断崖に登り、「もしも私が仏法により、多くの人々を救う道に進むべきならば、仏よ、救いたまえ」といって崖から飛び降りたところを天女が受け止めたという言い伝えです。大きな岐路に立たされた時に、自分の直感を信じ、覚悟を持って大いなるものに身を委ねる様が、幼い空海の覚悟と重なり時空を超えて、アニメの中の少年によって表現されているのです。これが、この映画最大の衝撃でした。

加えて炭治郎の非凡さ素晴らしさが最も現れているのは、「魂狩り」の場面です。

「鬼の手下」たちが、催眠にかかっている炭治郎たちの心の中に忍び込み潜在意識界のどこかにあるという、その者の「魂」を見つけ出しそれを破壊し、廃人にしようと企てますが。。

魂をみつけて破壊するべく、炭二郎の潜在意識に降り立った「手下」はそのあまりにも澄み切った美しい光景に目を奪われ立ち尽します。すると、「光の小人たち」がわらわらと寄ってきて、嬉しそうに「手下」を見上げ、手をつなぎ、なんと炭治郎の魂のところまで案内してあげるのです。どこまでも青い空と海が重なったような透明な世界にぽっかり浮かんでいるその魂はひときわ優しく美しく、光に満ちて輝いていました。「このひとの魂はなんと美しいのだろう」と、その手下は涙とともに、握りしめていた凶器を取り落としてしまいます。炭治郎の魂の美しさの前に、悪の計画が崩れていく場面です。悪に対してすら優しく、いかなるものにも慈しみの心で手を広げる炭治郎の心。

この映画は、単なる勧善懲悪のヒーロー物語でなく、また家族や友人との絆を描いたにもとどまらず、人間の弱さ、それを超えたさらなる強さ、美しさが描かれており、とても深いテーマを感じました。大人にこそ見て欲しいし、もちろん若い方が見て、感動したに止まらず、ぜひ自分の中に落とし込んでいって欲しい映画だなとも思いました。

ということで、アニメーション映画は「アナ雪」以来でしたが、本当にいろいろなものが詰まった良い映画でした!普段あまり映画は見ない方ですが、改めて、他の映画もいろいろ見てみたいなとも、そんな意欲を掻き立てられる良い体験でした。